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30年後、こんな爺さんになりたい

ふと手にした本。
そして、めったに手に入らないであろう本。
それが今、手元にある。
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『備前焼現代作家集 第3回』(昭和53年岡山観光公社刊)

歳を重ねれば重ねるほど、世俗の垢が抜けた仙人のような爺さんになるのが夢だ。
そんな人を見つけた。
二代・藤原楽山。
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初代藤原楽山の三男として伊部に生まれる。
20歳のころから父について陶技を習い、茶器を得意として名声高く、神業に近いものがある。
昭和5年、父没後二代目藤原楽山を継承した。

名誉や地位や財産を意に介さず、気が向かないと作陶もしない。
悠然とした風格は中国の老子を思わせるものがあり、総髪を束ねて昔を偲ぶチョンまげ姿。
楽山を慕って来訪する作家も多く、そこに集まってくる人に気さくに話しかけ、和やかな雰囲気を醸し出す。

道楽は釣り。
疲れたら草むらに寝転んで、気が向けば釣るという悠々自適さ。

抹茶碗製作にかけては、現代日本の三大名匠に数えられ、精魂込めてつくられた端正優雅な胡麻焼茶碗の見事さ。
惚れ惚れとして知らず知らずに触れてみたくなるような青茶碗、楽山によって生まれる名品である。

普段は恬淡でこだわりのない人だが、こと焼物のこととなると徹底して厳しくなる。
焼物を見分ける鑑識眼も鋭く妥協を許さない。
楽山は、その年輪に侘び寂びの加味される、得難い名工である。
(以上本文より抜粋させていただきました)
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by maco4459 | 2009-03-01 22:45 | 読書日記
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