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不便なことは素敵なこと/桐谷エリザベス

桐谷エリザベスさんは東京下町に住み、古き良き日本の文化をこよなく愛している。
彼女が何故日本の下町に住むことになったのか?

すべては旦那さんの桐谷逸夫さんとの出会いからはじまる。
エリザベスさんはアメリカ・ボストンの名家に生まれハーバード大医学部出身である。
そんな彼女が選んだ逸夫さんとは果たしてどんな人物なのか?

世界的権威の医者?敏腕弁護士?名門財閥の御曹司?
答えはNOである。

二人が出会った当時、逸夫さんはまだ無名の画家だった。
髪の毛をボサボサに逆立て、奇妙な組み合わせのあちこち擦り切れた服を身にまとい、茶色い縁の眼鏡は片方のレンズが割れていて、
セロテープで止めてあった。
身なりも奇妙で経済的にも恵まれていなかった。

しかし逸夫さんは人間としてとてもユニークで魅力的な人物だった。
逸夫さんがエリザベスさんの心を射止めたのは真の教養を備えていて、創造的でとても自由な心を持っていたからだろう。

二人の歩んできた人生、そして今の暮らしを読んでいて、本当に豊かな生活とは富や名声、財産などの外的条件ではなく、
自然を愛し、国を愛し、そして周囲の人々を愛することから生まれてくる極めて内面的なものだと気付くのだ。


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by maco4459 | 2010-01-17 17:51 | 読書日記
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